ワセリンとは？気になる効果や副作用、おすすめ商品10選を紹介！

ワセリンとは、石油を精製して得られる天然由来の成分です。

「石油なんて肌に使って大丈夫？！」「石油なのに天然？！」と思われるかも知れませんが、石油だって立派な天然物質。昔は不純物の入った粗悪な石油原料成分もあったそうですが、現在では高い精製技術で製造されているため、安全性も安定性もとても高いのです。

ちなみに、室温で固体＝ワセリン、液体＝ミネラルオイル（鉱物油）なので、ワセリンとミネラルオイルは基本的に同じ物です。

ワセリンは美容のみならず医療現場でも頻繁に使用されるとても優秀な成分。

その作用・効果は、肌や唇を強力に保護して水分の蒸発を防ぐこと。ワセリンは肌への浸透率がとても低く、肌表面に膜を張ったようにとどまります。その結果、肌を外部の刺激から保護しつつ、うるおいを肌に閉じ込めることができるというわけ。

また、クレンジング力にも優れていて、メイク落としに配合されることも少なくありません。クリームや乳液の感触を調整したり、軟膏の基剤としても使用されたりします。

ワセリンは精製作業の過程で不純物をしっかり取り除いているため、肌への刺激が少なく、アレルギーの心配もほとんどないとされています。だからこそ医療現場でも使用されているし、赤ちゃんの肌にも使えるほど。たとえ口に入ったとしても、よほど大量でなければ問題ありません。

ただし、ワセリンの純度や肌の状態、体質などによっては、赤みやかぶれなどが起こらないとは言い切れません。肌がとても弱い人や敏感な人、体調が悪いときなどにワセリンを使う場合、あらかじめ少量を塗って様子を見るなど慎重になるべきでしょう。

ワセリンに限ったことではなく、すべての人にとって100％安全だといえる成分はありません。実際に使用するときは使用上の注意を確認し、保管方法をきちんと守ること。肌に異常が出た場合はすぐに使用を中止してください。不安なときは事前にパッチテストをする習慣をつけるといいでしょう。

ワセリンは純度の低い方から順に、黄色ワセリン、白色ワセリン、プロペト、サンホワイトの4種類があります。

黄色ワセリンはやや純度が低く、名前の通り黄みがかった色をしています。その黄色ワセリンをさらに精製したものが白色ワセリンで、こちらは医療機関でも頻繁に使用されます。

デリケートな部位に使用する場合、白色ワセリンをさらに精製したプロペトが使われる場合も。極端に肌が弱い人や赤ちゃん、プロペトで刺激を感じたことのある人には、さらに純度の高いサンホワイトが使用されます。

黄色ワセリンはもっとも純度が低いものですが、実際のところは白色ワセリンを脱色しただけでほとんど変わらないとも言われています。また、場合によっては黄色ワセリンより白色ワセリンで刺激を感じることもあるとか。純度が高ければいいというわけではなく、大切なのは肌との相性だということです。

ここからはワセリンの使い方を具体的に解説していきます。基本編と応用編に分けて説明していくので、これからワセリンを使おうかと考えている人はもちろん、すでにヘビー使いしている人もぜひ参考にしてくださいね。

基本的に、ワセリンは保湿・保護剤として使用します。そう聞くととてもシンプルに思えますが、実際はとても使用の幅が広く、毎日いろいろな場面で活躍させることができるんですよ。

ワセリンのもっともベーシックな使い方は、スキンケアの仕上げに薄く肌に広げること。化粧水や乳液の水分が少しだけ肌に残っている状態でワセリンを塗ると、スルスルと伸びてくれます。ボディの保湿をする場合は、お風呂上がりの濡れた肌に伸ばしていくと良いでしょう。

乾燥が気になる季節、ハンドケアにもワセリンはおすすめ。手洗い後、肌が少し湿っている状態でワセリンを塗ってください。効果を高めたい場合、化粧水や乳液を塗ってからワセリンで蓋をするようにするといいでしょう。デイケアはもちろん、ナイトケアにも使えますよ。

口に入っても安心のワセリンはリップクリームの変わりとしても使うことができます。唇は飲食の際に摩擦を受けやすいだけではなく、角質が薄いため乾燥しやすいパーツ。でも、ワセリンを薄く塗れば水分の蒸発を防げるし、刺激からもしっかり守ってくれます。

ワセリンを塗った後にラップでパックするのもいいですし、リップメイクの仕上げにワセリンを塗ることで色落ち防止も可能です。

日焼け後の肌のケアにはとても気を使いますよね。そんなときこそワセリンの出番！といっても、ワセリンに肌のほてりを鎮静する効果があるわけではありません。

日焼け後の肌はバリア機能が低下し、とても敏感な状態です。水分もどんどん逃げていくため、水分蒸発を防ぎつつ肌を外部の刺激から守る必要があります。ワセリンはその両方が可能なため、日焼け後の肌のケアにぴったりというわけです。

パサパサしやすい髪、静電気でパリパリになってしまった髪に、ワセリンはいかがでしょう？

ワセリンの保湿・保護作用はヘアケアにも有効です。入浴後のタオルドライした髪に、ワセリンを揉み込むようになじませましょう。乾燥が気になる毛先は入念に。ただし、あまりたくさん塗りすぎるとベタベタしてしまうので、毛量や髪の長さによって塗る量は調整してください。

かちかち・カサカサのかかとはストッキングやタイツが引っかかるし、人に見られると恥ずかしいし、悪化するとひび割れて痛みが出たりして厄介です。そんなときはワセリンを優しく塗りこんでケアしてあげましょう。

お風呂上がりのかかとにワセリンを塗りこんで靴下を履いて就寝するだけでOK。他の部位であれば薄めに塗るのがいいのですが、かかとの場合はやや多めでも大丈夫。続ければカチコチかかとも少しずつ柔らかくなるでしょう。

ワセリンには保湿剤として以外の使い方もあります。ぜひ、いろんなシーンで役立ててみてくださいね！

練り香水とは、香料をワックスやオイルなどに練り込んだもの。ワセリンに好みの香水やエッセンシャルオイルを混ぜ込めば、自分だけの練り香水の完成です。作り方は簡単。容器に白色ワセリンを入れ、エッセンシャルオイルを数滴垂らしてよく混ぜるだけです。

香水は香料とアルコールを混ぜたものですが、練り香水ならアルコールフリーなので肌が敏感な人でも安心。香りも控えめにふんわりと広がるので、いろんなシーンで香りのおしゃれを楽しみやすくなりますよ。

ワセリンは花粉対策にも有効です。そもそも、花粉症は花粉が粘膜に付着して起こる免疫反応のこと。ワセリンを鼻の中に少量塗りこめば、花粉が直接粘膜に付着することを防ぐのに役立つのです。

とはいえ、しっかり花粉対策するならマスクは必須。マスクで防ぎきれなかった花粉をワセリンでキャッチするという考え方です。ワセリンだけでは十分な花粉対策にはならないことを覚えておいてください。

ワセリンは強力な皮膚保護剤。肌を摩擦などの外部刺激から守る効果に優れています。もしあなたが靴擦れに悩んでいるなら、靴擦れしやすい部位にワセリンを塗ってみましょう。肌と靴との摩擦が減って、あの嫌な靴擦れができにくくなるでしょう。

ほかにも、ランニングの際に擦れやすい太ももや脇、乳頭などにワセリンを塗布するのも効果的です。それぞれ専用の防止アイテムもありますが、ワセリンも使えることを覚えておくといざというときに役立つかもしれません。

続いて、LIPSユーザーの評価の高い、おすすめのワセリン商品を10個紹介します。大半がドラッグストアなどで簡単に購入できるものなので、ワセリンが気になっている人はぜひチェックしてみてくださいね。

ワセリンと聞いて一番にこの商品を思い浮かべる人も多いのでは？それくらい根強い人気を誇るのが、このヴァセリンオリジナルのピュアスキンジェリー。手肌の乾燥ケアにはもちろん、最近悩んでいる人も多いマスクの擦れ対策にもおすすめです。なかには愛犬の肉球ケアに使っている人もいるとか！

大容量サイズから持ち歩きにもぴったりのスモールサイズまでサイズ展開があるのも魅力的。「ワセリン商品て多すぎて何を買っていいかわからない」という人に第一におすすめしたいアイテムです。

肌への刺激が気になる場合は白色ワセリンを選ぶのが吉。白色ワセリンはドラッグストアならどこでも売っているし、おまけに安い！安全で保湿力も高く、おまけにコスパ最強なんて文句なしですよね。

顔や手、ボディや髪はもちろん、唇や目元などの刺激に弱い部位におすすめのワセリンです。1つ持っておけば便利に使えるので、メイクボックスや洗面台、救急箱にストックしておいてもいいでしょう。

こちらは名前の通り、0か月の赤ちゃんでも使える白色ワセリン。デリケートでちょっとした刺激でもダメージを受けやすい赤ちゃんの肌を、きちんと保護して守ることができます。もちろん大人の肌にもおすすめ！

赤ちゃんにも使えるだけあって、テクスチャーはやわらかめでスルスルと伸びます。優しい力で塗れるので、荒れた肌や傷ついた肌でも痛みを感じにくいでしょう。

白色ワセリンより純度の高いプロペトなら、超乾燥肌や敏感肌の人でも使いやすいはず。薬局でも購入できるので、しつこい乾燥に悩む人はぜひ試してみてくださいね。

口コミによると温度によっては固く感じることもあるとか。そんなときは塗り広げる前に手の温度でじんわりと温めるといいでしょう。目元や口元、かかとなど、乾燥が酷い部分だけポイント使いするというのもいいですね。

もっとも純度の高いワセリン、それがこのサンホワイト。ほかのワセリン商品と比べると高額ではありますが、極度の乾燥肌の人や敏感肌の人におすすめのアイテムです。サイズもいくつかあるので、まずは小さめから試してみるといいでしょう。

肌トラブルを抱えている人の中には「サンホワイトを使ってケアした」というケースも少なくないようですが、トラブルが酷い場合、使用するかどうかは医師に相談のうえで決めるようにしてくださいね。

大人気のヴァセリンから発売されているリップ。オリジナルピュアスキンジェリーとほとんど変わらないように見えますが、粘膜であるリップ向けということで、こちらの方が精製度が高いそうです。小さいサイズで、ポーチはもちろんポケットにも入れられるのが魅力的ですよね。

容量は7gととても少量ですが、リップケアに重点を置くならこれひとつ持っておけば安心。「なかなか自分に合うリップクリームがない」という人は、ぜひ試してみてくださいね。

ヴァセリンはリップアイテムがとても豊富で、ほかにも魅力的なリップがたくさんあります。

たとえば、ヴァセリンの保湿力はそのままに、ほんのりピンクに色づく可愛らしいリップ。

缶入りの可愛らしいリップには、無香料・無着色タイプ、ほんのり色づくタイプ、スイートなココアの香りが楽しめる香料入りタイプがあり、用途や好みで使い分けることも。

そのほか、チューブタイプやティントタイプ、美容液タイプなどもあるので、気になる方はぜひチェックしてみてください！

このワセリンリップはチューブ状。先端が斜めにカットされた柔らかい素材なので、唇に優しくフィットして塗りやすいのが特徴です。指を使って取る必要がないので、毎回きちんと先端をティッシュで拭えば衛生面も安心ですよね。

毎日の保湿にはもちろん、リップメイクのベースや仕上げにも活用できます。ポーチに入れておけばいつでもうるうるリップになれますよ。

こちらは高精製のワセリンがたっぷり配合されたオールインワンジェル。保湿成分として浸透型ヒト型幹細胞培養液や浸透型コラーゲンが配合されたべたつかないクリームです。「ワセリンはべたつきが気になる」「ワセリンだけじゃ物足りない」「時短ケアにワセリンを取り入れたい」という人におすすめですよ。

洗顔後はこれひとつでスキンケアが完了するのが嬉しいポイント。ワセリンの高保湿と手軽さを両立した夢のようなアイテムです。

肌荒れを防止する有効成分グリチルレチン酸ステアリルが配合された保湿バームです。肌の乾燥ケアだけではなく、繰り返す肌荒れが気になる人・防ぎたい人にもぴったり。

なんといっても魅力的なのは、肌の上でする～っと溶けていくエアリーな肌心地。まるで美容オイルのようなやわらかい肌あたりで、ワセリン特有の固さや重さが苦手な人にもおすすめできます。

こちらはスーパーソフトワセリンと7種の天然セラミド、さらに3種の植物エキスまで配合された高保湿のスキンバーム。セラミドは保湿の要とも言われる成分で、角質層内で水分をがっちり挟みこむ成分です。ワセリンとともに、肌の水分をしっかりキープしてくれること間違いなし！

フローラルの心地いい香りがするので、「無香料のワセリンじゃ味気ない！」という人にもぜひ試してみて欲しいアイテムです。

ワセリンの役割は肌に蓋をして水分の蒸発を防ぐこと。つまり、ワセリンそのものが肌に水分を与えてくれるわけではありません。そのため、カサカサの肌にワセリンを塗っても、それ以上乾燥することもないけれど潤うこともないのです。

だからこそ、ワセリンを使うときは事前の補水が重要！乾いた肌より洗顔後やお風呂上がりの濡れた肌、なにもしていない肌より保湿ケアをした肌の方が効果的です。ワセリンの効果を十分に発揮するためにも、かならず肌に水分を与えるか、水分を補給する成分を組み合わせて使用してくださいね。

Photo by HAIR

さまざまなシーンで便利に使えるワセリン。商品の種類も多く、アイテムを上手く選べばより便利に活躍するでしょう。

保湿に使うもよし、ヘアケアやヘアセットに使うもよし、ネイルケアや靴擦れ・マスク擦れの防止、練り降水やスクラブの基剤にしてもよし！

いろんな形で使えるからこそ、あなただけの特別な使い方を探してみるのも面白いかもしれませんよ。